性差別を意識して、性別不明の人工音声が開発(私の雑感と違和感)
性差別を意識して開発された、男でも女でもない人工音声Q
【性別不明の人工音声Qがテクノロジー世界の性差別に挑戦する】
https://jp.techcrunch.com/2019/03/14/2019-03-12-creative-agency-virtue-introduces-genderless-voice-q-to-challenge-biases-in-technology/
・SiriやAlexa、Google Assistant、Cortana、Bixbyなど、ほとんどすべてのバーチャルアシスタントのデフォルトの音声が女性の声
・男性の声は銀行や保険など、権威が必要と思われる役割で使われ、女性の声はAlexaやSiriのような、サービス型の役割で使われる。テクノロジーの世界ではこれらが快適であると信じて、その声を作り続けている
・人工音声Qプロジェクトの声明「社会がジェンダーという二分法を打破し続け、男でも女でもないと主張する人々の存在を認めていくかぎり、私たちが作る技術はそれについていくだろう」
男でも女でもない声の正体
最初にこの記事を見た時、人工音声Qは子どものような声なのかな?と推測しました。(子どもの声は男女差少ないから)しかし、動画を見ればわかるように、実際の人工音声Qの声は大人の男女の声の周波数の中間をとったものでした。(男=80Hz、女=220Hz、その間の145Hzで作成)
確かに、動画の最後の部分のQの声を聴くと男とも女とも言えない声です。
男でも女でもない声の定義は果たしてひとつなのか
これに関連して思い出したのがLGBTのこと。でも、LGBTの人も遺伝子レベルで言えば、みんな男か女かに分かれるわけで、大体が”男の声、女の声”だと思います。例えば、両性具有の人とかの声って、どうなんだろうとも思いました。
とはいえ、世の中にはいろんな種類の声があります。それこそ、世の中を探せば、Qのような声の人もいるかもしれません。
思ったのは、男の女の中間地点の声を作るという時点で、めちゃくちゃ男と女を意識をしているなということ。(だからこそ、Qを開発したわけなんだけど)上でも述べたように、男の声は80Hz、女の声は220Hzというのも一種の決めつけのような気がして、個人的には少々違和感を感じます。
「4600名の人たちにアンケート調査して、男女の判定に大きな差が生じないように調整した」とありますが、これはあくまで、「多くの人がニュートラル性別の声だと認識する声」ということです。つまりは、Qの声を男の声と認識する人もいれば、女の声と認識する人も少なからずいるということです。
何が言いたいかというと、
徹底的に性差別をなくしたいと考えるならば、
音声アシスタンの声の選択を「男or女」から「男orニュートラルor女」という三択にするのもいいのですが、「男←—-→女」のように、周波数の調整をユーザー側に委ねるべきではないでしょうか。(グラデーションのように自由に調整可能)だって、人によって男女の声の基準が変わるように、ニュートラルの基準も変わるはずですから。
世の中にグラデーション思考を
ピエール瀧氏の麻薬取締法違反で世間が賑わっております。「即!すべて黒!!」という感じに、出演作品がどんどん自粛や封印されていく様子に違和感を感じている私です。
それは余談ですが、
このように、世の中はなんでもかんでも「白か黒か」で判断されることが多いですが、私は白と黒の間があってもいいんじゃないかなと思っています。
もちろん、「白か灰色か黒か」という三択でも同じような違和感を感じます。^^
上の人工音声の話も同じかなと思ったのです。
「男か女か」も問題だけど、「男かニュートラルか女か」という三択にも違和感。
「白←—–→黒」
「男←—–→女」
この間をグラデーションで考えていけたら、もっといいのになと私はいつも思います。
もちろん、グラデーション思考は答えがあいまいになる恐れもありますし、何より、よく考えないと答えが出ないのでいろいろと面倒ではあります。
ただ、何も考えないで「白か黒か」よりはいいのかなとも思うわけです。(白か黒か思考は単純すぎでは?)
細かく、よく考えていこうという意味でも、グラデーション思考がもっと世間に浸透していったらいいなと私は思っています。
ではでは
子どもの男女の声で作れば、もっと精度の高いニュートラルな声が作れるのになと思ったのですが、子どもの声に指示や案内されるのが嫌な人もいるのかな?もしかしたら、差別や区別は男女の軸だけじゃなく、老若の軸にもあるのかもしれませんね^^;