不景気だけど、懐は景気がいい?
不況不況とはもう聞き慣れたもので、大手企業の赤字ニュースにもそこまで驚かなくなりましたが、ただ、やはり、大手企業の赤字の額を並べてみるとものすごいですよね。。
パナソニック 9年3月期3789億円の赤字
三井住友FG 9年3月期3734億円の赤字
ソニー 10年3月期1100億円の赤字見通し
あおぞら銀行 9年3月期2425億円の赤字
みずほFG 9年3月期5888億円の赤字
新生銀行 9年3月期1430億円の赤字
日立 9年3月期7873億円の赤字
東芝 9年3月期3435億円の赤字
トヨタ 9年3月期5000億円の赤字
日産 9年3月期2337億円の赤字
NEC 9年3月期2966億円の赤字
桁違いの額で実感が持てませんが、こんな額の赤字で企業は生きていけるのかと不思議に思われる方もいるのではないでしょうか?大手企業がここまでの多額な赤字が発生しても大丈夫な理由はおおまかに以下のものが挙げられます。
・内部留保がある
・銀行から借金している(大手企業が倒産したら銀行も大変ですから、貸します)
・増資して資金調達をしている(新規有価証券の発行とかね)
・グループ会社から借金している
ここで、気になるのが内部留保というもの
【内部留保】とは(以下wikipediaより)
株式会社等の営利法人が経済活動によって得た利益を出資者に配当や、税金を支払った後に残った剰余金を蓄積した資金を指す。これは、資金の使途を示す借方に、現金・預金や有価証券、建物、機械などの勘定で使用用途が表されている。一般に、貸借対照表上では、資産の調達方法を示す貸方の利益剰余金勘定を指す。 これは、株式発行や債券発行、借金などの調達方法と違い、配当金や返済などの義務を負わない為、「余裕資金」と呼ばれる事もある。その為、借金経営が批判され、金融機関の貸し渋り・貸しはがしが起きた90年代以降、この「内部留保」が多い企業ほど「優良企業」と認識されている。
まあ、簡単に言えば、企業の蓄えなのですが、じゃあ、一体どれだけあるのって話です。
実は、昨年の9月には、トヨタ自動車やキヤノンなど日本を代表する大手製造業16社の内部留保の合計額が史上最高の約33兆6千億円と報じられました。(キヤノン、リコー、シャープ、ソニー、富士通、NEC、日立製作所、東芝、パナソニックの電機・精密9社と、トヨタ自動車、日産自動車、ホンダ、マツダ、スズキ、いすゞ自動車、デンソーの自動車業界7社。)すごい蓄えだ。。でも、その頃と今じゃ、また状況が違うでしょうね。
ネットの情報ではありますが、こんなものもあります。
(元々の情報源まではたどれませんでしたが、信憑性高し?トヨタは13兆円というのは確かだし、情報が細かいしね)
◇[企業名] [内部留保] [現金、定期預金など] [役員報酬(平均)]
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◆キヤノン 2兆9050億円 8873億円 5004万円
◆トヨタ 12兆6658億円 2兆5845億円 1億2200万円
◆日産 2兆8204億円 5039億円 3億5583万円
◆ホンダ 5兆3629億円 9544億円 6057万円
◆ソニー 2兆850億円 1兆1761億円 2億8986万円
◆シャープ 8341億円 3270億円 1億1030万円
◆東芝 7166億円 2667億円 6087万円
◆コマツ 7911億円 774億円 1億3571万円
これもまたすごい数字ですよね。。
というか、役員報酬もちょっと気になりますけど。。(ゴーンさんちょっともらいすぎ?)
人員削減をする前に内部留保を切り崩して雇用を確保しろという意見もありますが、上記の赤字額を見るとその意見もそのまま受け入れることも難しいですね。また、誤解のないように言っておきますが、内部留保はすべてが現金(現金、定期預金などって項目があるように)であるわけではなく工場や設備など、あらゆる資産体形をとっています。なので、内部留保を切り崩すことは、工場の縮小などにもなるかもしれないので、内部留保の切り崩しが、結果的に人員確保になるのかどうかは、そこもまた難しい問題なのですね。
とはいっても、これだけの内部留保があったら、もっとなんとかできそうな気もするけど、
でも、赤字の額も半端じゃないからなあ。う~ん、難しい。
自分とはあまりにかけ離れた大金の話を今日はしてみました。(0,01%でもいいから欲しい。。)
アミ:「首が回らない・・・。」
私:「そのまんまやん。。」