有機廃棄物を食べるハエが遺伝子操作で作られつつある。新技術が生まれる場所。
【人類の廃棄物をたくさん食べるように遺伝子操作されたハエが登場しつつある】
https://gigazine.net/news/20240726-fly-eat-humanity-waste-genetically-engineer/
・ハエの遺伝子を操作し、ハエが食べられる有機廃棄物の種類を増やす試みが行われている
・これにより人類が排出する生ゴミなどの有機廃棄物を効率的に処理できるほか、さらに成長したハエを人類のために有効活用する方法も検討されている
・研究者は他にも、大腸菌由来の有機水銀リアーゼと水銀レダクターゼという微生物酵素を発現するようキイロショウジョウバエを操作し、メチル水銀を生分解させることにも成功している
・これをクロソルジャーバエにも応用できれば、水銀で汚染された有機性廃棄物を浄化することなどが可能になると考えられている
・「遺伝子操作したハエが逃げ出して環境にリスクをもたらさないのか」という懸念については、研究者は「遺伝子操作により飛行能力を取り除くこともできる」と話している
・「多くの種類の有機廃棄物から高価値の生体分子を生産できるようにするため、クロソルジャーバエのさらなる研究が必要です。有機廃棄物は世界的に豊富な資源であり、今回の技術が発展すると、産業廃棄物を生み出す事業やインフラにも活用できる可能性があります」と研究者は述べた
以上、記事引用参考
新技術が生まれる場所
記事を読んで思い出したのは、遺伝子操作で、子ども(二世代目の子ども)を作れない蚊を大量に作り出し、蚊を絶滅させるという計画。
有機廃棄物を分解、資源化するという意味では、遺伝子操作で作られたハエはとても画期的ですが、少し複雑な気持ちになりますね。
「遺伝子操作したハエが逃げ出して環境にリスクをもたらさないのか」という懸念については、研究者は「遺伝子操作により飛行能力を取り除くこともできる」と語っている部分には、特に複雑な気持ちが強まりました。(人間のエゴで作り出された、飛べないハエのことを想像すると、なんだか、かわいそう)
とはいえ、これはあくまで私の個人的な感情です。たぶん、自然や地球に異形の念を抱く人であればあるほど、こういう複雑な感情になるのではないかと推測。(そういうのがない人は、いいぞ、やれやれとなるのかな?)
まあ、この視点の話はいったん置いておいて、
もうひとつ思ったこと、
有機廃棄物を分解、資源化するテクノロジーもいいんだけど、有機廃棄物を出さないようにするテクノロジーはどうなっているんの?そっちの方が大事では?ということ。
もしも、有機廃棄物を出さないテクノロジーが開発されれば、それは世界をもっと根本的にいい方向へ変えるものだと思います。
でも、それはなかなか難しいことなのでしょう。
その理由は、技術的な難しさももちろんですが、
私が難しいと考える最大の理由は、
人間のエゴと仕組みです。
具体的に言うと、
有機廃棄物を出しながら成立している仕組みがある、すなわち、それで儲けている人たちがいるということです。
その仕組みや流れを変えたくない人たちはかなりの数になるでしょう。
これが私が想像する、根本的な新技術が生まれにくい最大の理由です。
仕組みやルールを変えない(仕組みを現状維持)、そういった場所や分野において、新技術は今後もどんどん生まれるでしょうが、根本的なものは、こういった理由でなかなか出てこないでしょう。
ただ、しかし、
理想はやはり、
根本的な仕組みやルールを変える、画期的な新技術です。
その実現はなかなか難しいと思いますが、
私たちはなるべく、そういうところにアンテナをはって、応援をしていきたいですね。
以上、
有機廃棄物を食べるハエの話から、そんなことを思いました。
ではでは
ゲーム(ルール)を作った側からすると、ゲーム(ルール)チェンジャーは困りますからねえ。