【AIが生成した架空の顔画像、実物の顔画像よりも信頼されやすいとの調査結果が明らかに】
https://internet.watch.impress.co.jp/docs/yajiuma/2124850.html
・AIによって生成された架空の顔の画像は、実物の顔の画像よりも信頼されやすいという研究結果が明らかになった
・英ランカスター大学を中心とした複数の大学の共同研究で明らかになったもの
・96の顔それぞれの信頼度(信頼できると感じるかどうか)を7段階で評価する調査では、本物の顔の信頼度は4.03だったのに対して、AI生成の顔は4.36~4.70と、AI生成の顔のほうが信頼できるという結果が出た
・「こうした顔は、政治的な偽情報、金融詐欺や身元詐称、なりすましといった悪質な犯罪などで利用されることが少なくありません」と、生成AIの普及による脅威について警鐘を鳴らしている
以上、記事を参考、引用
AIの顔の方が人間より信頼される??世界を眺める基準
AIは、何百万枚という顔写真を学習しています。
その中から、「安心感を与える顔」「好印象を持たれやすい顔」
といった特徴を組み合わせれば、多くの人が「感じがいい」と思う顔を作ることができます。
ある意味、
AIが作る顔は、“平均点が非常に高い理想の顔“なのかもしれません。
この研究を読んでいて、私は音楽のことを思い出しました。
最近のAIは、音楽まで数秒で作ってしまいます。
しかも、歌は驚くほど上手です。
音程はほぼ完璧。リズムも正確。人間ではなかなか歌えないレベルです。
でも、考えてみれば、本物の人間はそんなふうには歌えません。
少し音程が揺れることもあれば、リズムが前後することもあります。
それが、人間です。(一応、私、音楽家なので実体験からわかることです)
以前、マライア・キャリーが久しぶりに公の場で歌った映像がSNSで話題になったことがありました。
SNSには、「昔より下手になった。」「全盛期は終わった。」
そんなコメントがたくさん並んでいました。
ところが、実際に動画を見てみると、私は率直にこう思いました。
「いや、普通にうまいじゃん。」
なぜ、そんな感想が広がったのでしょう。
おそらく私たちの耳が、CDや配信音源の“完璧に補正された歌声“に慣れてしまったからではないでしょうか。
市販される音源は、音程もリズムも細かく修正されています。
つまり、多くの人が普段聴いているのは、「リアルな歌声」ではなく、「作られた完璧な歌声」です。
だから、生身の人間が歌うと、ほんの少しの揺らぎでさえ「下手」に聞こえてしまう。
考えてみると、これは今回の研究と少し似ています。
AIは、信頼されやすい顔を作る。
音楽制作では、AIやデジタル技術が完璧な歌声を作る。
SNSでは、美しく加工された写真が当たり前になっています。
つまり私たちは、
“リアル“ではなく、“作られた理想“を基準に物事を判断する機会が、どんどん増えているのです。
そして、その「理想」を作る役割を、これからはAIが担う場面がますます増えていくのかもしれません。
そう考えると、
「AIの顔のほうが信頼される」という研究は、単に顔の話ではなく、
これからの社会では、AIが“信頼“や“美しさ“、さらには“完璧“の基準そのものを作っていく可能性があることを示しているようにも感じます。
一つだけ気をつけたいことがあります。
それは、
私たち自身が、その基準に慣れすぎてしまわないこと。
もしAIが作った理想の顔ばかり見続けたら、本物の人間の表情が物足りなく感じるかもしれません。(本物の人間に恋できなくなる?)
もし完璧なAIの歌声ばかり聴いていたら、生身の人間のライブに違和感を覚える日が来るかもしれません。
そして、AIが作った顔のほうを無条件に信頼するようになれば、現実世界の精巧な詐欺やフェイクにもだまされやすくなるでしょう。
私たちは、知らないうちに、
「リアル」を見ているつもりで、「AIが作った基準」を見ている。
そんなことが多くなっていくのでしょう。
だからこそ、
「これはリアルなのか、それとも作られた理想なのか。」
そんな視点を、ときどき思い出すことが大切なのではないでしょうか。
作られた完璧は、とても魅力的です。
でも、私たちが毎日生きているのは、少し不完全で、少し揺らぎのあるリアルな世界です。
そのことだけは、忘れないようにしたいですね。
ではでは

生まれた時からデジタルまみれの世界に生きる、若い世代の感覚が心配です。こうなったら壊れるとか、物理法則を感覚的に知らぬまま大人になる人間が増えそうで怖いです。(フェイク動画基準で育ったら、物理法則などの感覚の基準もバグりそう)
GATA+MUSIC、第5弾音源「Incense」が各サブスクで配信中。たくさん聴いてやってください。
作曲家、小形誠(GATA)によるYouTube channel「GATA+MUSIC」
「GATA+MUSIC」のオフィシャル音源、各サブスクで配信中
