初の黒人大統領ではなく、黒人としての大統領。

黒人として初の大統領誕生。黒人?ちょっと待てよ、オバマ氏は黒人の父と白人の母の子。ハーフじゃないの?と思う方もいると思いますが、一滴でも黒人の血が入っていれば黒人、というのがアメリカの風潮、アメリカに根付く差別的な考え方なのでしょう。白人は純粋な白人を指し、黒人は純粋、混血問わず、すべて黒人扱い。だから、オバマ氏は黒人。でも一方で、メディアでは完全に黒人扱いをされているオバマ氏ですが、おもしろい意見もあります。黒人の人権問題のご意見番、シャープトン師は「オバマは奴隷の末裔である我々とは別種の人間だ」と表明し、オバマ氏の支持を明確にしませんでした。なぜに、このようなことを言うかというと、オバマ氏の父親はケニヤからの留学生であり、人種的には黒人であるものの、いわゆるアフロ・アメリカン(米国の黒人)ではありません。しかもハーバード大学で博士号を取った程のエリート中のエリート。その後白人女性と結婚、オバマ氏が誕生します。オバマ自身もまた、押しも押されぬエリートコースを歩んでいます。コロンビア大学からハーバードロースクールに進み、ハーバード大学が発行する法律誌、「Harvard Law Review」の編集長まで務めています。言ってみれば白人社会の王道。。これだけ、黒人大統領!と強調されていますが、実は、黒人と言い切れぬ背景や人生がそこにはあったのです。「CHANGE」という言葉を掲げていたオバマ氏としては、黒人と言われた方が戦いやすかったのかもしれませんが、黒人と強調される中の大統領の任務はかなりのプレッシャーになるでしょう。成功すれば、それはそれでいいですが、失敗したら、黒人だからやっぱりダメだという見方もされてしまうわけで、大変です。。黒人とは言い切れぬオバマ氏があえて、そういう中に(たぶん)自らを置いたことに、かなりの決意が感じられます。今後の彼の動きに注目ですね。
一方、日本は「CHANGE」を好まないから選挙しないのでしょうか。そこには決意を感じませんが。。
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私:「国民の声をしっかり聞いて欲しいですな。」
アミ:「そうそう、こうやってね。」
私:「その耳は食べ物の音のためでしょ。。」
新・民族の世界地図 (文春新書)

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