iPS細胞から卵子や精子の元を大量生産することに成功。未来の受精や出産を考える。
【日本の京都大学がiPS細胞から卵子や精子の元を大量生産することに成功!】
https://nazology.net/archives/150722
・京都大学で行われた研究で、iPS細胞を使って卵子や精子の元となる細胞を作ることに成功
・iPS細胞はあらゆる細胞に変化できる能力を持っているが、新たな研究はその能力をヒトの卵子や精子の製造に適応できる可能性を示しており、不妊治療などへの応用が期待されている
・2015年に行われた研究ではマウスのiPS細胞からマウスの卵子を作り、精子と体外受精することで赤ちゃんマウスを誕生させることに成功している
・2018年に発表された研究では、上の図のようにメスマウスの胎仔から取り出した卵巣細胞とヒトiPS細胞を組合わせて培養することで、ヒトの卵子の元となる細胞(卵原細胞)を作ることにも成功している
・これら技術が完成すれば、最終的には「皮膚細胞を採取➔iPS細胞に変化➔卵子や精子に変化➔受精させて受精卵を作る➔子宮に移植して出産させる」というように皮膚細胞などの体細胞さえあれば、そこから新たな命を作ることが可能となる
・現在の日本では、iPS細胞から卵子や精子を作るまでは認められていますが、作製された卵子と精子を受精させることや、それらを体内(支給など)に戻すことは禁じられている
以上、記事引用参考
未来の受精や出産の常識はどうなっているのだろう
記事の中にもあるように、卵子や精子を作る研究の話は、私も以下のように過去にブログで何度も書いてきました。
【雄の細胞から卵子の作製に成功。将来は男性だけで子どもを作れる?LGBTの行く末の子孫繁栄。】
https://amimako.com/science-life-child-fertilized-lgbt-future-study-man-woman-study/
【男だけで、女だけで、さらには、自分一人でも子どもを作り出せる時代へ】
https://amimako.com/science-only-men-women-children-myself-make/
そして、今日とりあげた研究は何がすごいかというと、
これまでの「卵子、精子を作り出す研究」というのは、マウスでの話でした。
しかし、今回は、人間の細胞で成功したということです。
正確に言うならば、人間のiPS細胞から、卵子、精子の元となる細胞を作り出すことに成功、ということです。
超えていかないとけない技術的な問題はまだあるようですが、卵子、精子、そのものを作り出せるようになることは、おそらく時間の問題でしょう。
もちろん、問題は技術的なものだけでなく、倫理的なものもあります。
記事の中で紹介されているアンケートでは、iPS細胞で作った卵子精子で受精させ出産までさせることに、4人に1人は賛成のようです。
今後、この技術が実用化されれば、不妊症カップル、LGBT層などからの需要にこたえる形でどんどん活用されるような気がします。そうなれば、現在の4人に1人の賛成の比率がどんどん上がっていく可能性もあるでしょう。
考えてみれば、
日本で女性が初めて選挙に投票するようになってから、まだ80年も経っていません。今の感覚からすると、女性が選挙や投票に参加できないって信じられませんよね。非常識に感じます。でも、約80年前はそれが常識でした。
たった?80年でこれほど常識が変わるわけですから、
これから80、100年後くらいには、
iPS細胞ベイビー、人間の体を使わない試験管ベイビー、遺伝子を操作したデザインベイビー、のようなものが常識になっている可能性も十分にあるでしょう。
常識の変化、アップデートって、色で例えると、パッと色が変わるものではないと思います。
常識の変化、アップデートは、グラデーションのように徐々に変わるものだと思います。
グラデーションなので、意識していないと、その変化にもなかなか気づきにくいです。(茹でガエルの話も似たようなものかも)
時代や常識の変化には早く気づいた方がいいのはもちろんです。
今後も、意識してこのような情報を追い、自分たちの常識(知識)を随時、アップデートしていきたいですね。
ではでは
これまで、ふたりだけの絶対的なイベントだった受精というものに、第三者の手が入るという点は、正直、少しこわさも感じてしまう私ですが、未来人からしたら、「令和的古風な考え方だね」と笑われるのかもしれませんね。