向かい風だと相手に声が大きく聞こえる。音の性質、原理を考える。

【風上に向かって叫ぶ方が声は届きやすい!」この事実を逆に感じてしまう理由を解明】
https://nazology.net/archives/126185

 

・フィンランド・アールト大学(Aalto University)の音響学者であるヴィレ・プルッキ(Ville Pulkki)の調査

「風上に向かって叫ぶと声が大きくなる」が、「発生者自身には自分の声が聞こえにくくなること」を報告

・音響学者たちは以前から、風上に向かって叫ぶと声が増幅されることを知っていた

・音響の測定実験では、音源を風上に向かって送ると振幅が大きくなり、風下に向かって送ると振幅が小さくなることが示されている

風上に向かって叫んだ声は風上にいる第三者には聞き取りやすくなるが、自分自身には聞こえづらくなることを示している(「風上に向かって大声を出すと、あなたの耳は口よりも後ろ、つまり風下に位置するために耳が受け取る音は小さくなるのです」)

 

 

以上、記事引用参考

 

 



 

風の影響を受ける音。空気の振動イメージで音の性質を考える。

 

「風上に向かって叫んだ声は、風上にいる人に大きく聞こえる」(向い風だと相手に声が大きく聞こえる)

 

最初、んんん??と思いましたが、冷静に考えたら、理解できました。^^

 

昔、以下のようなブログを書いたのを思い出しました。

 

【温度、湿度、風上、風下などなど、音の伝わりかたは一定ではない】
https://amimako.com/science-free-sound-waves-change/

 

・追い風だと音が速くなり、向かい風だと音が遅くなる

・温かい空気だと音は速くなり、冷たい空気だと音が遅くなる

・高音は直線的に速く進み、低音は定位感(方向性)なく遅く進む

音の伝わり方は一定ではない

 

以上のようなことを過去のブログで書いたのですが、

 

追い風だと音が速くなり、向かい風だと音が遅くなる」

この部分から考えると、追い風の方が相手に大きな音が届きそうな気がしてしまいます。でも、上の研究だと、追い風だと声が小さくなり、向かい風だと声が大きくなると報告しています。

 

おもしろいですね。さあ、イメージしていきましょう。音は波です。空気の振動、波とも言えます。(液体や個体でも音は伝わります)

 

 

向い風だったら、向かってくる風で、この波がぎゅーっと圧縮されて、押し潰されて、上下の波が高くなると思いませんか?波の上下は音の大きさを表します。つまり、音が大きくなります。

 

向かい風はその逆です。後ろからくる風で、この波がならされて、上下の波が小さくなりそうです。つまり、音が小さくなります。

 

私は、こういうイメージで、上の研究を理解しました。あなたはイメージできましたか?

 

改めて、まとめます。

 

追い風だと音は速くなるが、音は小さくなる

向かい風だと音は遅くなるが、音は大きくなる

 

向かい風だと自分の声が聞こえにくいのは、風が耳に当たるからという理由もありますが、口から見て、耳は追い風の状態になるため、自分の声が小さくなるからということです。

 

一点、気になったのが、音(声)の届く距離についてです。

 

上の研究では、向かい風だと声が大きくなるから、声が届きやすくなると表現していますが、その点について私は少し疑問を感じます。

 

向かい風によって、声は大きくなっても、声(音)遅くなるし、上下に圧縮された分、距離はでなそうな気がするからです。

一方、

追い風の場合、声は小さくなりますが、声(音)は速いので、その分、距離は出るはずです。

圧縮され大きくなった遅い音、ならされて小さくなった速い音、一体、どちらの音の方が距離が出るのでしょうか。どちらの音の方が遠くの人に届くのでしょうか。

 

気になるところです。(いろいろ相殺されて、同じくらいかも?)

 

改めて、音っておもしろいですね。

 

そんなことを思った音楽家でした。

 

ではでは

 

 

向かい風の時、追い風の時の、声の出し方には注意しましょう。案外、相手には大きく聞こえてたり、小さく聞こえてたりするもしれません。

 

 

 

 

おすすめ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です