ドイツに抜かれ日本はGDP4位へ。玉虫色の数字や数値を考える
【GDP予測、日本は4位転落 23年度にドイツが逆転、響く円安】
https://www.tokyo-np.co.jp/article/285497
・国際通貨基金(IMF)は、2023年の日本の名目国内総生産(GDP)がドルベースで世界3位から4位に転落し、ドイツに逆転されるとの見通しを示した
・円安によりドル換算で目減りしたほか、物価変動が影響する名目GDPのため、日本よりも高いドイツの物価上昇率が反映されたとみられる
以上、記事引用参考
基準が変われば、見え方も変わる数字(数値)
前にもブログで少し触れましたが、ついに日本のGDPはドイツに抜かれ、3位から4位に転落するようです。
長期間、低迷しているとはいえ、これまでは「世界第3位の経済大国日本」と言えていましたが、それも言えなくなります。
まあ、そもそも、
国民一人当たりのGDPで言ったら、日本は3位どころか、32位なんですけどね。。(ドイツは20位)
参考【世界の1人当たり各自GDP国別ランキング・推移(IMF)】
https://www.globalnote.jp/post-1339.html
ドイツの人口は日本の2/3程度です。そのドイツに、一人当たりはもちろん、トータルのGDPでも抜かれたので完敗ですね。
今後、日本はさらに高齢化がすすみ人口が減ることを考えれば、やはり、労働生産性を上げることは絶対不可欠です。(素人目の私から見ても、今の日本は組織的にも個人の働きにおいても無駄が多いことは確実です)
このように、トータルGDPなのか一人当たりGDPでも見え方は変わりますが、
ドル換算なのか円換算なのかでも見え方は変わります。
参照元https://equity.jiji.com/commentaries/2022030901132g
これは円換算の日本のGDPの推移。(2008〜2022年)
こちらはドル換算での日本のGDPの推移(2010年〜2020年)
これも見え方が変わりますよね。
2012年、民主党政権から自民党政権へ変わりました。
円換算で見れば、2012年以降、自民党政権が頑張ってジリジリと上げていったとも見えますが、
ドル換算で見れば、2012年からズルっと落ち込んでいるようにも見えます。
2012年あたりから始まった急激な円安のせいで、そうなっているのはもちろんですが、ドル換算と円換算で、見え方や印象は相当変わります。
私が言いたいことは、
基準が変わるだけで、数字(数値)の見え方も変わる
、ということです。
主張する人は、主張したいことに合わせてグラフを選べる(活用できる)とも言えますよね。
「数字は嘘をつかないが嘘つきは数字を使う」という言葉があります。
嘘つきとまでは言いませんが、
数字や数値は、これほどまでに玉虫色なので、主張する人にとって利用しやすいツールであるということ
このことを私たちはよく肝に銘じておきたいものです。
日本は4位に転落しますが、トータルGDPというひとつの基準や数値だけで気落ちせず、いろんな角度(基準や数値)から日本を見つめ直していきたいですね。
ではでは
そもそも、戦前の1934年に発案されたGDPという指標をいつまでも使用していていいのかという話もあります。どういう基準で物事を見ていくか、分析していくかも本当に大事です。