ヒットする曲を87%の精度で予測。良いという感性はデータ化、定義化できるものなのか
【「ヒットする曲」を87%の精度で予測する機械学習モデルが誕生】
https://gigazine.net/news/20190911-spotify-data-predict-hit-songs/
・機械学習を学んでいる学生ふたりが「機械学習によってヒットする曲を予測する」という研究を発表
・テンポ、キー、曲調、エネルギー、音響効果の度合い、ダンスのしやすさ、ラウドネスなどを機械学習によって解析し、「ヒット曲の条件を探る」や「どの曲がヒットするかを予測する」といった研究
・180万曲分のデータを機械学習させ、ビルボードのヒットTOP100に入った曲を予測させたところ、正確度や精度でそれぞれ88.7%と87%に達した。再現率に関しては92%以上に達した(正確度=「全ヒット曲のうち何%を的中させたか」。精度=「ヒットする、しないという予想のうち何%が実際に正しかったか」。)
・この研究で、楽曲の特徴に基づいて、曲がヒットするかどうかの予測が可能なことを示した。
以上、記事引用参考。
人間が良いと思うものはデータで表せるものなのかどうか
「このヒット曲予想機会学習モデルはレーベルにとって役立つものですが、このモデルに頼りすぎると全ての曲が似通ってくる可能性があります。(曲の没個性化)」
この記事の最後の一文は私も思ったことです。
そもそも、人間が良いと感じるものはデータで表せられるものなのか?データとして定義づけられるものなのか?と思った次第です。
この記事を読んですぐに思いついたのが、黄金比のこと。
数多くのデザインは黄金比や白銀比、青銅比で作られていることが多いです。
良いと思って作ったものが結果として黄金比なのか
良いと思わせるために黄金比を活用するのか
どちらのパターンもあると思いますが、現在のデザインは後者の方が多いような印象です。(すべてが計算されて作られている印象)
一方で、音楽はヒット曲の黄金比みたいなものはこれまで明確にはなかったと思います。(ヒット曲の傾向みたいなのはあるけどね)
つまりは音楽は前者のパターンが多いような気がします。(良いと思って作ったものが結果として、、)
ただ、今回のように、機械学習(AI)によって、ある意味での、音楽の黄金比のようなものが生み出される可能性があります。
それによって、
後者パターンのように、ヒット曲を生み出すために機械学習を活用する、ことが多くなるのかもしれません。
没個性化が心配ではありますが、黄金比を活用した現代のデザインが没個性かと問われれば、そうでもないので、その心配はないのかなと思ったりも。
人間の感性の数量化、定義化、そして、テクノロジーとの融合、いろいろと考えさせられます。
デザインの良さ、曲の良さ、顔の良さ(美人度)、などなど、今後、人間が良いと思うものは、AIなどによってどんどん定義され、判別されていくのでしょうか。(妄想)
あー、顔の良さと書いていて思ったのですが、美人かどうかはさておき、人それぞれ顔の好みってものはありますからねえ。笑
そう考えると、黄金比のデザインが好きじゃない人、今回の機械学習でヒット曲とされた音楽が好きじゃない人だって、一定数いるわけです。
少し大げさに言えば、多数派ばかりの世界になってしまうことは、それはそれで由々しきことなのかもしれません。
とりあえず、私は自分が良いと思った音楽を作り、それが多数派に響けばうれしいし、少数派に響いてもそれはそれでうれしい、それでいいかなと思うのでした。(そんなことを言いながら、未来の自分はヒット曲の機械学習を取り入れている可能性も否定できない^^;いろんな可能性は試したいので)
長々、雑感失礼しました。
ではでは
どんなテクノロジーが発展しても、「自分が良いと思ったもの作る(自分の感性に従う)」ということは忘れたくないし、作り手のみんなにも忘れて欲しくないと思います。テクノロジーではなく、自分たちが主役の世界をいつまでも。